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交通事故被害相談@四日市

警察官から軽傷だから人身事故にする必要はないと言われ、診断書を持ち帰ってきましたが、問題ないでしょうか?

  • 文責:代表 弁護士 西尾有司
  • 最終更新日:2023年3月8日
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1 軽傷だと人身事故にできないのですか?

診断書の傷病名が打撲・捻挫・挫傷の場合、担当警察官から、これくらいなら人身事故にしなくても・・・と嫌がられ、暗に撤回を求められることがあります。

結論から言えば、打撲・捻挫・挫傷といった軽傷でも、診断書を提出して人身事故にすることは、可能です。

人身事故に関して、骨折や神経・靭帯損傷、臓器損傷等の重傷に限るとする法的根拠はありません。

2 警察官は診断書の受け取りを拒否できるのですか?

警察官は、提出される診断書に明確な誤りがある、交通事故と関係ない診断書である等の特段の事情がない限り、診断書を受領しなければならないと解されます。

軽傷であることは、この特段の事情には含まれませんが、一部の警察官は軽傷事故を人身事故にすることを嫌がります。

基本的に受領拒否ができないことは分かっているため、警察官は、被害者において自主的に提出を撤回させようと、しばしば前述のような働きかけを行います。

対応としては、提出するという明確な意思表示を行うことが肝要です。

それでも、警察官が受け取りを渋るようなら、受領を拒否するのかという質問を投げかけるのも一つです(「そうだ」と答える警察官はいないでしょう)。

3 事故から日が経ち過ぎたら人身事故にできないのですか?

似たような事例として、事故から2週間程度経過後に診断書を提出しようとしたところ、今更持ってこられても困る等と言われて、提出を留保したということがありました。

過失運転致傷罪の法定刑は、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金です(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律5条)。

そして、3年以下の宣告刑に関する公訴時効は5年、罰金については3年です(刑法32条5・6号)。

これだけみると、捜査に半年を要するとして、2年半程度経過していなければ、特段問題はないように思われますが、実務上、人身事故にするかしないかは、早期の判断を迫られることがほとんどです。

確かに、時間が経過すれば、重要証拠が失われ、関係者の記憶も風化することから、早期捜査をしたいという気持ちは理解できます。

とはいえ、2週間程度で受付終了というのは、行き過ぎです。

対応としては、先程と同様に、診断書を提出するという明確な意思表示を行うことが肝要です。

公訴時効が経過した等の特段の事情のない限り、警察官が自らの裁量で受け取りを拒否することはできないと解されます。

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