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「自己破産」に関するQ&A

自己破産をすると家族に迷惑がかかりますか?

  • 文責:代表 弁護士 西尾有司
  • 最終更新日:2023年2月28日

1 家族への影響はあるのか

「借金が膨らんでしまい自己破産を考えているが、家族に迷惑はかけたくない…。」とお悩みの方は多いと思います。

では、自己破産をした場合、家族に迷惑がかかるのでしょうか。

2 借金の支払い義務を家族が負うことは無い

法律的には借金の支払い義務を負っているのは借入れやクレジットカードを使用した本人のみであって、家族だからという理由で借金の支払い義務を負うことはありません。

これは本人が自己破産をしたとしても同じですので、自己破産をしたとしても家族が代わりに借金を支払う義務を負うことはありません。

ただし、ご家族が借金の(連帯)保証人になっている場合には、本人が自己破産をすると、保証人となっているご家族が請求を受けてしまいますので、自己破産をする場合には、ご家族が自分の借金の(連帯)保証人になっていないか確認した上で手続きを進めることが通常です。

3 家族の仕事・財産には影響が無い

自己破産をする場合、自己破産をする本人は、その手続き中に警備員や生命保険の募集人など一定の職業に就くことができませんが、ご家族の方にはそのような制限はありません。

また、自己破産をする場合、本人の財産は取られてしまい、債権者に分配される可能性がありますが、ご家族の財産まで取られることは原則としてありません。

4 手続きを進める上で協力してもらう必要がある

自己破産の手続きをする際、裁判所に様々な資料を提出しなければなりません。

例えば、同居のご家族の収入に関する資料や加入している保険の証券、月々の収入及び支出の金額をまとめた家計の状況などが挙げられます。

これらの資料はご家族の方の協力を得なければ収集することが難しいため、ご家族の方に資料集めについて協力を得る必要があります。

5 ご家族から借入れがある場合は返済ができない

自己破産をお考えの方の中には、ご家族、親族からお金を借りている方もいるかと思います。

しかし、自己破産をする場合、ご家族等の個人も消費者金融等の貸金業者もすべて平等に取り扱わなければならないというルール(債権者平等の原則)があります。

したがって、ご家族等にだけ借金を返済し、貸金業者の借金だけ自己破産の対象とするような不平等な取扱いは許されず、ご家族等からの借金についても返済してはいけないことになります。

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