「債務整理」に関するお役立ち情報
債務整理にかかる期間
1 任意整理の場合
任意整理では、弁護士と各債権者が個別に交渉をして和解をすることになります。
交渉にかかる期間としては1~2か月ほどです。
2 個人再生の場合
個人再生では、申立てをしてから手続きが終了するまでの期間は約6か月です。
裁判所に個人再生の申立てをして約1~2か月間は裁判所で申立書類を審査され、追加資料の提出を指示されたり、説明を求められたりします。
裁判所で手続きを開始してもよいと判断された場合には「開始決定」が出されます。
その後、約2か月の間に再生計画案という各債権者への返済計画を立て、裁判所へ提出します。
裁判所へ再生計画案を提出すると、裁判所から各債権者へ再生計画案が送付され、多数決が取られます(小規模個人再生の場合)。
ここで反対多数とならなければ1か月ほどで認可決定が出され、そこから約1か月で再生計画が確定します。
3 自己破産の場合
自己破産でも、申立てをしてから手続きが終了するまでの期間は約6か月です。
個人再生と同様、申立てから約1~2か月間は裁判所の書類審査等があり、その後開始決定が出されます。
自己破産の手続きは同時廃止事件と破産管財事件という二つの類型に分かれ、それぞれ手続き終了までの流れが異なります。
⑴ 同時廃止事件場合
開始決定時に債権者へ配当すべき財産が無いことが明らかな場合、開始決定と同時に破産手続の廃止決定が出されます(同時廃止決定)。
ここでいう「破産手続」とは、債権者に財産を配当する手続きのことであって、借金の支払い義務を免除する「免責」の手続きはまだ終了していません。
同時廃止決定がなされてから約1か月の間に、裁判所にて裁判官と面談をする免責審尋の手続きがとられ(裁判所によってはこの手続きが省略されることもあります)、そこから約1か月で裁判所から免責許可決定が出され、借金の支払い義務が免除されます。
⑵ 管財事件の場合
破産する方に、債権者へ配当できる財産がある場合や、免責を許可すべきか慎重に判断すべき場合には、裁判所が破産管財人という弁護士を選任することがあります(破産管財事件)。
破産管財事件では、開始決定後に破産管財人と何度か面談をし、財産の調査や生活状況を確認されます。
開始決定から約2~3か月経つと、債権者集会という破産管財人が収支・財産について債権者に報告し、免責を許可すべきかについての意見を述べる機会があります。
債権者集会にて、破産管財人が免責を許可すべきとの意見を述べると、裁判所もその意見を尊重する場合がほとんどですので、その場で免責許可決定が出されます。